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かつらの種類(前編) |「髪レポ」シリーズ Vol.3

みなさんこんにちは。お元気ですか?

今回は「かつら」の種類についてお話ししたいと思います。

今回のテーマは文章が長くなりますので、前編と後編に分けてお話をしたいと思います。

かつらの種類「前編」

「かつら」の種類は「レディメイドかつら」「カスタムメイドかつら」「ハンドメイドかつら」「マシンメイドかつら」以外は、それぞれのかつら自体にそれほど大きな違いはなく、用途に応じてその名前が使われています。

それでは、まずは「レディメイドかつら」と「カスタムメイドかつら」から。

「レディメイドかつら」と「カスタムメイドかつら」

「レディメイドかつら」とは既製品かつらです。

同じ仕様の製品を大量に作製するので、マシンメイド(ミシンメイド)で「かつら」の各パーツをつくり、その後流れ作業で組み立てていく工程です。

メッシュや人工毛など、「かつら」の部材も、コストを軽減するために大量に仕入れます。

ちなみに「かつら」の製造は、人海戦術で行われており沢山の人手が必要になります。

「かつら」の製造に関しては、また別の機会にお話しをしたいと思います。

「レディメイドかつら」の中には、カスタムメイドと同じくらい素材と造りにこだわった製品もあり中にはハンドメイド「かつら」もあります。

そこにはメーカーのこだわりを感じる事が出来ます。

ただ、型は一定になりますので、フィット感を追求したいのであればサイズや形状がマッチする「かつら」を探す必要がありますね。

「カスタムメイドかつら(オーダーメイドかつら)」は、使用者のニーズに合わせるため、頭の型どりをして、細かい仕様を決め、メッシュや毛材など使用する部材などもご要望にあったものを選び、基本的にハンドメイドで製造するタイプの「かつら」です。

受注生産になりますので、納品まで一定の期間が必要になります。

「ハンドメイドかつら」と「マシン(ミシン)メイドかつら」

「ハンドメイドかつら」は、文字通り職人が手作業でベースに植毛(フロッキング)をして見た目の自然さを表現します。

「ハンドメイドかつら」は製作に時間がかかり部材にもコストがかかるので、価格は総じて高くなります。

「マシン(ミシン)メイドかつら」は、通常複数のミシンをカスタマイズして連動させた「かつら専用ミシン」を使用して、長い帯状の生地に毛材を縫い付けていき「かつら」の部品をつくります。

その後、その部品を一般的なミシンでかつらのベースに縫い付けていきます。

ポリウレタンやシリコン素材の人工皮膚にも、先ほどとは違うカスタマイズされたミシンを使用し、毛材の植毛を行い、先述したかつらのベースに接着します。

「ハンドメイドかつら」と比べて、短時間で流れ作業で製造しますので製造コストは安く抑える事が出来ます。

「オールかつら」と「部分カツラ」

「オールかつら」とは、おでこ(フロント)からえりあし(ネープ)まで頭にすっぽりかぶせるタイプの「かつら」で、「フルウイッグ」や「全頭かつら」とも呼ばれています。

「ファッションかつら」や「医療用かつら」にこのタイプの「かつら」が多いです。

「かつら」だけでヘアスタイルを作ることが出来るので、自毛となじませる必要はなく、ヘアスタイルや毛材の色や長さなどはお好みで選択することが出来ます。

この「かつら」は所謂かぶるタイプなので、頭につけたときの安定感は比較的出しやすいのですが、ある程度頭の形や大きさに合わせないと「ずれ」などを起こし、装着時に違和感を生じる可能性があります。

一般的には、こめかみ部分に「クロスワイヤー」、ネープ部分に「調整ベルト」などを使用して頭への安定感を持たせます。

自毛が残っている場合は、「オールかつら」を装着する前に、あらかじめインナーキャップを使用して自毛をまとめる事で、フィット感や安定感を出すことが出来ます。

インナーキャップは肌へのつけ心地が良い素材でできており、「オールかつら」単体で使用するよりも”肌触り感”が向上します。

インナーキャップは頻繁に洗浄できるので衛生的な観点でもおすすめです。

「オールかつら」の毛材を「人毛」でロングにする場合は、「人工毛」を採用した場合に比べて、その「かつら」の重量は結構な重さになりますので、「かつら」のベースを軽い素材にするなど工夫が必要です。

その他、「半オールかつら」と呼ばれるフロントから後頭部位までの「かつら」もあり、このタイプはネープやサイドの自毛を利用してヘアスタイルをつくる用途に用いられます。

「部分かつら」は、女性用だと「トップピース」や「ヘアピース」などとも云われ、自毛(分け目やトップ)にボリューム感を与えたり、白髪を隠す目的で使用されます。大きさは小さいものだと幅2~3cmx奥行5cmくらいのものから流通しています。

ご自分の髪の毛になじませて使用するので、自毛と合うように「かつら」の毛の色・カール・毛流・長さなどを考慮しなければなりません。

最近は、Webショッピングなどでも手軽に購入出来ますが、ご自分の髪の毛に合うものを選択しなければならないので、注意が必要ですね。

男性用の「部分かつら」は後程、「Toupee(ツーペー)」の箇所でお話をします。

それでは、次回後編で引き続きお話をしていきたいと思います。

後編でご紹介予定のかつらの種類

  • ファッションかつら
  •  医療用かつら
  • Toupee(ツーペー)
  • コスプレ用かつら
  • 和装かつら

後編もお楽しみに。

「髪レポ」シリーズ(連載記事)

  1. かつらってどういうもの? |「髪レポ」シリーズ Vol.1
  2. かつらの役割と効果 |「髪レポ」シリーズ Vol.2
  3. かつらの種類(前編) |「髪レポ」シリーズ Vol.3(この記事)
  4. かつらの種類(後編) |「髪レポ」シリーズ Vol.4
  5. かつら工場 |「髪レポ」シリーズ Vol.5
  6. 「かつら」と「ヘアコンタクト」の違い  |「髪レポ」シリーズ Vol.6
  7. かつらの耐久性と寿命 |「髪レポ」シリーズ Vol.7
  8. かつらの修理|「髪レポ」シリーズ Vol.8

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