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人工毛の素材と質感の違いを徹底解説 「髪レポ」シリーズ Vol.30

人工毛の素材と質感の違いを徹底解説!

人工毛のウィッグやエクステンションは、自然な髪の代替品として非常に人気があります。

しかし、その素材や製造方法によって質感や使い心地に大きな違いがあることをご存知でしょうか?

この記事では、人工毛に使用される素材の違いや、モノフィラメントとマルチフィラメントという2つの構造の違いについて、詳しくご紹介します。

ウィッグやエクステンション選びの際に役立つ情報を提供しますので、ぜひ参考にしてください!

 

人工毛の素材による質感の違い

まずは、人工毛に使われる代表的な素材と、その質感や特徴を見ていきましょう。

主な素材として、アクリル、ポリエステル、塩化ビニル(塩ビ)の3つが挙げられます。

 

アクリル(Acrylic)

アクリル繊維は、軽量で柔らかく、ふんわりとした質感が特徴です。

多くの人工毛製品に使われており、比較的安価で手に入れることができます。

質感はやや光沢が強く、人工的な印象を与えることがあるものの、最近ではより自然なツヤに改良された製品も増えてきています。

アクリルのメリットは、軽さと手触りの良さです。

ウィッグを長時間着用しても重く感じにくく、ボリューム感のあるスタイルを作りたいときに適しています。

ただし、熱に弱いため、ヘアアイロンやドライヤーの使用は控える必要があります。

 

ポリエステル(Polyester)

ポリエステル繊維は、耐久性と耐摩耗性に優れており、滑らかでしっかりとした質感が特徴です。

ツヤが抑えられた自然な見た目を持つことが多く、実際の髪のような仕上がりになります。

また、ポリエステルのウィッグやエクステンションは、長期間の使用にも適しており、型崩れしにくい点が魅力です。

さらに、耐熱性のあるポリエステル素材もあり、スタイリングの自由度が高いのが特徴です。

しかし、他の素材に比べて若干硬い質感があるため、手触りが少し人工的に感じられることもあります。

 

塩化ビニル(塩ビ、PVC: Polyvinyl Chloride)

塩化ビニル(PVC)は、柔軟性と耐水性に優れた素材で、硬めの質感が特徴です。

しっかりとした触り心地で、光沢が強くなる場合があり、人工的な印象を与えることがあるため、質感の面では他の素材に劣ることがあります。

一方で、耐久性が高く、価格も比較的安いため、コストパフォーマンスを重視する方には適した選択肢です。

耐水性があるため、湿気の多い場所での使用や、水に触れる場面でも比較的安心して使用できる点もメリットです。

 

モノフィラメントとマルチフィラメントの違い

次に、人工毛の繊維構造に注目し、モノフィラメントとマルチフィラメントの違いについて解説します。

これらは、繊維の太さや束の構造に関わるもので、それぞれに異なる質感や特性があります。

※人工毛の製造方法における名称で一般的な糸で言うマルチフィラメント(複数の繊維を撚って1本の糸にしたもの)とは異なります

 

モノフィラメント(Monofilament)

モノフィラメントは、毛髪の製造時において1本の単一の繊維から作られる人工毛です。

各繊維が太く、しっかりとした質感を持つため、滑らかで強度のある毛髪が再現されます。

特に分け目や頭頂部に使用されることが多く、髪の分け目が自然に見えるため、高品質なウィッグに使用されることが一般的です。

高級ウィッグや医療用ウィッグに多く用いられ、自然な見た目とリアルな手触りを提供します。

毛髪が一本ずつ植えられるため、毛の動きや分け目のリアリティが非常に高いです。

そのため、着用者にとってより自然に見えるだけでなく、周囲からもウィッグと気付かれにくいメリットがあります。

一方デメリットとしては、コストが高くなる(そのため市場での取り扱いは少ない)ことや、硬めの質感が挙げられます。

 

マルチフィラメント(Multifilament)

マルチフィラメントは、製造時において複数の繊維をまとめて1本の束を形成して作られます。

一般的に繊維が細かく軽いため、柔らかくしなやかな質感が特徴です。

モノフィラメントと比較すると、よりふんわりとしたボリューム感があり、自然な動きが再現されやすいです。

市場の大半のウィッグはマルチフィラメントを使用しています。

マルチフィラメントは、柔らかさやボリューム感を重視したウィッグやエクステンションに使用されることが多く、特にフルウィッグではその軽さが活かされます。

また、光沢が控えめなことが多く、自然なツヤ感で見た目の美しさを保ちます。

しかし、マルチフィラメントは繊維が細いため、摩擦や絡まりに弱い点がデメリットです。

また、スタイル保持力が弱く形状記憶が難しい場合もあり、定期的なメンテナンスやケアが必要です。

特徴からどんな人に向いている?

ウィッグやエクステンションを選ぶ際、モノフィラメントとマルチフィラメントのどちらが向いていているかは、使用目的や好みによります。

自然な見た目と高い耐久性を求める場合はモノフィラメント、柔らかくふんわりした質感と軽さを求める場合はマルチフィラメントが適しています。

また価格も踏まえて考えなければなりません。

 

モノフィラメントが向いている人

より高級感を求める人

頭皮の分け目がより自然に見せることを重視するスタイルの人

より耐久性を求める人

マルチフィラメントが向いている人

軽さや柔らかさを求める人

ボリューム感が欲しい人

より自然なツヤを求める人

まとめ

人工毛の素材や構造によって、ウィッグやエクステンションの質感や使用感には大きな違いがあります。

アクリルは軽くて柔らかく、ポリエステルは耐久性に優れ、塩ビは硬くて強度が高い一方で光沢が強いことが多いです。

また、モノフィラメントは自然な頭皮の見た目を演出し、マルチフィラメントは軽さと柔らかさが特徴です。

自分のニーズに合った素材や構造を知ることで、より快適で長持ちするウィッグやエクステンションを手に入れることができます。

ウィッグ選びに迷った際には、ぜひこの記事を参考にしてみてください!

 

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