新しい素材との出会い~究極の密着素材~
ど~も、ヘアコンタクト開発担当です。
粘着剤メーカーも初めて行う頭皮への長期使用という課題に向けて試行錯誤を繰り返していました。
検証スタート時のサンプルは頭皮に付いている期間は1週間程度で、良好な状態となると実質3~4日程度が製品の耐久期間でありました。
粘着剤が柔らかくなり、外観からも劣化が分かる状態でした。
提携していただいたメーカーは様々な分野に粘着剤を提供している会社で国内にいくつも製造拠点を持っており、プロピアのヘアコンタクト用粘着剤は東北にある事業所で製造されていました。
この事業所が医療向けを中心とした皮膚用粘着剤製造の拠点であり、医療機関で使う専門的なものからドラッグストアで売られている汎用性のものまで多種多様な肌用粘着剤を作っています。
窓口担当者からプロピア社内で行っている検証結果が生産拠点にいるメディカル製造グループへ常にフィードバックが行われいました。
検証を続けている期間中に担当者が何度も東北から製造グループのメンバーを連れてきて打ち合わせを交わしました。
皮脂や汗の量、質には個人差がり、体の部位によっても異なります。
検証を重ねていく中で頭皮からの分泌物は製造担当者の想像を超えていたようで、一筋縄では解決できず何度も試作を繰り返し、新しい試作品が以前の物より早くはがれてしまうといったことが何度もありました。
材料の調合を変える、製造工程に手を加えるなど様々な角度から改良を加えて少しずつ使用期間が延び、少なくとも1週間から10日間ほとんどの人が安定して頭皮に密着していることができる粘着剤が完成しました。
余談ですが、当時の粘着剤メーカーの担当者は「比較検討できるデータがあるわけではありませんが、この粘着剤はおそらく今世の中にある肌用粘着剤としては最強だと思いますよ」と我々に話してくれました。
じつは粘着剤の検証期間には粘着剤の使用期間の問題だけでなく植毛した髪の毛の耐久性にも問題が発生していました。
縫い上げた製品の耐久テストは早くから行っており、その時点では問題の無い耐久性と判断していたのですが皮膚への長期装着検証がスタートしたことで問題が発覚したのです。
頭皮からの皮脂や汗は植毛したベースシートにも影響を与え、製品単体でのテストに比べ人工毛やシートの耐久性が落ちてしまうことが分かったのです。
そのため並行して植毛工程においてもいくつもの修正が行われた。
我々が開発スタート時に設定したヘアコンタクトのスペックの最低必要ラインをクリアする製品がようやくでき上がったのです。
いよいよ新製品ヘアコンタクトの発売を本格始動させる時がやってきました。
最初にしなければならなかったことは・・・
つづく