ど~も、ヘアコンタクト開発担当です。
いよいよ粘着剤の現物による検証がスタートしました。
スタートはメーカーがすでに製品に使用している肌用粘着剤を使って検証。
さて、みなさんは粘着剤検証がどのように進められたと思いますか。
当社の開発スタッフには薄毛の者はいませんでした。
髪を剃って付ける(とはいってもすべての髪を剃ったわけじゃ~ありませんよ!スキンヘッドにしてしまった場合、明らかに今後の仕事に支障をきたすと思われる風貌の者もおりましたので…)という方法もやってみたのですが、健康な髪を剃った場合は貼ったところの下から太い髪が徐々に生えてきてしまうことでシートを押し上げて、粘着剤が劣化する前に剥がれてきてしまいました。
そこで、生え際ギリギリのところに貼り、前髪で隠すなどしてテストしていましたが、あまり大きなものを貼ることができません。
また頭皮なのか額なのか微妙な箇所の検証になるだろう、ということもあり何回か実施したのち終了しました。
となるとまた開発が頓挫したのでは、と思われるかもしれませんが、ところがどっこい検証は進んでいました。
それどころか検証対象者は徐々に増えていたのです。
どういうことかと言いますと、プロピアはヘアコンタクトの開発を始めるずっと前の平成元年からカツラや増毛、育毛といった毛髪サービスを始めており多くの会員様がすでにいらっしゃいました。
そこでカツラを使用している会員様にご協力いただき、頭皮に貼付して検証を行っていったのです。
すぐに会員様へお願いできたのは協力メーカーの製品安全性が高いことからなのでした。
もちろんヘアコンタクトの開発を会員様にそのままお話しするわけにはいきませんので、かつら用の粘着剤(両面テープ)を開発しているという名目で協力していただきました。
とても有難いことに、会員様は「自分が利用している会社でより良い製品ができることは自分たちにも良いことだ」と、たくさんの方が快く引き受けてくださいました。
粘着剤の製法を少しずつ変えた3種類前後の試作品シートを同時に貼らせていただき、一定期間貼付したのちに回収して粘着剤の劣化状況を確認し、その検証を踏まえて次の試作品を作成。
改めて頭皮に貼らせていただくということを何度も繰り返し実施させていただいたのです。
カツラの下に①②③と書かれたシートを何日も貼り続けていただいたことは、今思い返しても感恩報謝※の一言に尽きます。
シートの検証が進む中、人工毛の植毛も安定して動くようになってきたことで、髪が植わった実際の製品を検証する段階になってきました。
まだ、発売等の目途は立っておらず、開発状況を社外に流出させるわけにもいきません。なのでさすがに会員様で検証することはできませんでした。
この時点で詳しい製品情報は社内にも公表されておらず、開発部と製造部及び一部の社員しか知りませんでした。
つづく。
※感恩報謝(かんおんほうしゃ):うけた恩に感謝し、その恩に報いること 感謝の語源の言葉です