“無謀な選択!?”
ど~も、ヘアコンタクト開発担当です。
さて、粘着剤メーカーからの調達が難しいという現実に直面した我々が選択した方法は自社で粘着剤を製造してヘアコンタクトに使用するという手段でした。
最初に動いたのは、粘着剤に使われる原材料の調達です。専門知識の無い中あれこれ見たり聞いたりしながら、なんとか皮膚用に使用されている主原料の種類に見当をつけることができました。
ということで原材料の樹脂を取り扱っていると思われる樹脂合成会社へ、まずは電話。
電話口で簡単に趣旨を説明して原料樹脂をいただきたい旨を伝えていく中、1社が面談を受け入れてもらえました。
担当者の方とお会いして、改めてかつら等に使用する粘着剤を作りたい旨を伝え、原料樹脂を探していることから話を始めました。
対応いただいた担当者の方は大変親身になって話を聞いていただけました。
あくまで原材料の会社なので粘着剤製造に詳しいわけではありませんでしたが、社内の人たちに確認していただくなどして主に使われていると思われる樹脂を提示していただけました。
まずは試作しなければならないため、少量で良いので販売いただけないかとお願い。
すると「当社の材料で御社が希望するものができるかどうかわからないので、サンプルとして少量にはなりますが用意します」と無償で原料サンプルを提供していただけることとなりました。
会社に戻り、報告をしてサンプルの到着を待ちました。
翌日にサンプルが届き、中身を確認。それは透明で非常に粘度がある樹脂でした。
さて、次に考えなくてはならないことは、植毛したシートの裏面への粘着剤の塗布方法。
以前にも書いた通り、刷毛で塗る方法では薄く均一にすることはとても難しい。
粘着剤の厚みをできるだけ薄く、なおかつ均一に塗ると考えて思いついたのがスプレー塗装です。プラモデル作りでスプレー塗装の経験があったので「この方法なら薄く均一に塗ることができる。更に粘着剤の厚みの調整も塗り重ねる回数を変えることでいくらでも可能だ」
一緒に開発に関わっていたメンバーも「いいね」ということで意見がまとまり、早速スプレーガンのメーカーへのアプローチを開始しました。
数多くのスプレーガンを製造している大手メーカーからアプローチを開始したのですが、なんと1社目ですぐに担当者が会いに来ていただけることになりました。
「これは幸先イイ感じだぞ」と気持ちが高揚していくのを感じながら担当者の来社を待ちました。
そして、担当者が来社する日を迎えたのです。
つづく