ど~も、ヘアコンタクト開発担当です。
商品の納期が1カ月先、2カ月先とどんどん先送りになり、最大半年待ち(製造時間があるので実質は購入から8カ月近く商品をお待ちいただく状況)にまでなってしまったのでした。
そしてプロモーションが始まったと同時に商品購入希望の電話とは違う問い合わせが入ってきました。
そしてそのような問い合わせは、その後も続いていきます。
スタートはある1本の電話でした。
「今度時代劇の映画を作成するのですが、CMで見たヘアコンタクトで丁髷(ちょんまげ)を作ってもらうことはできませんか。」
有名俳優の方が監督、出演される作品でヘアメイク等の提案とかではなく監督自らが要望しての連絡でした。
皆さんもご存じの通り映画やドラマ、舞台における時代劇ではカツラの丁髷を被っています。
このカツラを被る時は地毛を羽二重という布で覆ってから頭全体を包み込みます。
髪の生えていない天頂部は頭皮のように色付けして、おでこやカツラの生え際との境をメイクで消していくものが主流です。
ベースは金属の板を頭の形に叩いて作っていきます。
なぜ金属で作るのか・・・頭をすべて覆うのですが、固定する方法が無いため浮かないように金属で頭全体を包み込むことで固定します。
撮影中に動いたり浮いたりするといけないので結構な力で頭を締め付けられます。
特に、もみあげの部分は細く浮きやすいので両側からしっかり押さえられます。
1日つけっぱなしだとけっこう痛くなることが多いそうです。
羽二重で髪を覆ったとしてもカツラの中に地毛があり、カツラに使われる金属製の型はそこそこ厚みがあり、仕上がった頭は実際の頭より結構大きめになってしまいます。
昔は時代劇には顔の大きな役者の方が向いているなんて言われていました。
大きなカツラとの違和感が少なかったからなんでしょうかね…
さて、その映画は江戸時代に島流しにされた人たちの物語で、そこで生活している人間は身なりなどを気にする事は無く、そのような中で乱れた髪の表現はカツラでは限界がある。
そこでプロピアに依頼してきた監督(俳優)さんはスキンヘッドにヘアコンタクトを使って丁髷を結ってみたいという内容でした。
新技術として興味を持っていただいたことはとても有難かったのですが、いかんせん生産体制が確立できていないので、「はい、わかりました」とはお答えできませんでした。
実際どうなったのかについては次回お話ししますが、この件を皮切りにドタバタはさらに続いていくのでした。